2012年6月の記事

学校までの道

 学校までの道のりを車で走っていると、急に視界が開ける瞬間が訪れる。
 市街地から走っていくと、車道の両側には、民家や農家が横目に過ぎていく。
しかし、そこからは何もない。以前は田んぼがあったのだろうか。真っ平らな土地が遠くまで広がる。風が強い日には、遠くの方に見える堤防に、時たま波が白く吹き上げる。
 田んぼにはまだ黒い土が残り、クシャっと折れたガードレールが道の脇に佇んでいる。工事中の道路では、車で走るたびに、砂埃が舞い上がると共に、身体 も大きく上下する。そんな道を通って、高台にある学校に着く。バスで通う子ども達は、この風景に何を思うのだろうか。ある先生は、通勤していてこの景色を 見る度に、胸が締め付けられると言う。最近、土地をならす工事が始まったようだ。手の入ったと分かる、人工的な真っ平らな土地が徐々に広がっていく。景色 が変わることは、過去の辛い想いを再起させなくて済む。そして、人は変化し得るという希望を僅かながらでも子どもに与えてくれるのではないか。
 そんな想いで、ゴーゴーと音を立てるブルドーザーを横目に見て、今日も学校に行く。
(大)

移動教育委員会

 相馬市教育委員会の教育委員の皆様に当事務所へお越しいただきました。当チームのこれまでの歩み、心のケアの支援方針、実際の活動内容などについてご説明させていただきました。

 参加された教育委員の皆様からは「とても大事な活動であるということあらためてわかった」「フォロアーチームの存在は知っていたが、どんな活動をしているのか想像がつかなかったが、今回非常によく理解できた」と言った感想が聞かれました。

 

 ご指摘いただいたように私たちの発信力が弱いことは痛感しております。当ホームページやニュースレターによる情報発信はもちろん、来所された方への対応などを通して、より丁寧によりわかりやすく活動についてお伝えできればと思います。

 

 見学希望の方も受け付けております。お気軽にお問い合わせ下さい。

(吉)

カウンセリングルームがオープン!

6月に入り新入生もだんだんと学校生活に慣れてきたようで、「先生、こんにちは!」 と廊下や教室で元気に挨拶をしてくれます。一学期は運動会や中間テスト、部活の大会など学校行事は盛り沢山ですが、子どもたちは笑顔で毎日の学校生活を送っています。

これまでのように元気に学校に通えるように、私たちフォロアーチームがスクールカウンセリングを行っている学校にカウンセリングルームがオープンしました。学校の教室や部屋の数は限られていますが、学校側の温かい配慮のおかげで、部屋の一つをカウンセリングルームとして使わせて頂くことになりました。これまでは、相談室で定期的なカウンセリングを行ってきましたが、カウンセリングルームが出来たため、休み時間と放課後は自由に相談することが出来るようになりました。カウンセリングルームを開放したところその日の放課後には「私たちが第一号だね!」 と数人の生徒が笑顔でやってきました。

思春期は部活のことや勉強のこと友人関係のことなど悩みが絶えず『大変な時期』だと思います。しかし、『大変』は大きく変わると書くように、『大変な時期』 は『大きく変わる時期』でもあると思います。思春期という『大変な時期』の中でカウンセリングルームが生徒達に『大きく変わる』きっかけを与えられるような場所になることを願っています。

 

(島)


ニュースレター6月号ができました

新メンバーになって初めてのニュースレター4月号が完成しました。スタッフの紹介が中心です。これから毎月、フォロアーチームの活動内容について紹介していく予定です。

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