「スタッフのコラム」を更新しました!(R4.12.2)

〇「子どものためのマインドフルネス」

 

 最近、“マインドフルネス”という言葉を耳にする機会が増えたように感じますが、どのようなものなのか、よくわからないという方も多いと思います。

 マインドフルネスとは、いろんな雑念にとらわれずに、「今の気持ちや体の感覚」をありのままに感じ、受け入れていくことを言います。

 

現代のこども達は、スマートフォンやインターネット、ゲーム機などに接する機会が多く、ぼーっとして、自分の気持ちを感じる時間は少なくなっているのではないのでしょうか?自分の気持ちや体の状態がわからないと、コントロールする事も難しくなり、様々な問題に発展します。

マインドフルネスを行うと、集中力や気力がアップしたり、イライラした気持ちが落ち着く効果があるといわれています。

 

 キラ・ウィリーさんが書かれた、「子どものためのマインドフルネス」という本では、「ゆっくりとロウソクの火を消すことをイメージして行うワーク」や、「冬眠中のクマになりきって、ゆっくり深呼吸を行うワーク」などが、書かれています。挿絵もとても可愛らしく、読んだ方の想像力を膨らませてくれるようなものになっています。この本の訳者である、臨床心理士の大前泰彦さんは、全体が落ち着きのない状態になっていた学級の子どもたちに、「深呼吸や、まわりの音や匂いを感じるワーク」を毎日繰り返し行うことで、子どもたちの状態が落ち着き、学級内でのトラブルが減った経験をされたことがあるようです。大前さんは、「おしゃべりをやめなさい。」など行動を制止する発言は、行動を否定する事でもあり、やる気に繋がる能動的な行動には繋がらないとおっしゃっています。マインドフルネスは、能動的な行動であり、集中力やイメージ力を育てることに繋がるようです。

 

 このように、あまり難しく考えずに取り入れる事ができます。動物になりきったり、好きな物に囲まれていることを想像して、ゆっくり深呼吸をしたり…。

ぜひ、お子さんと一緒に試して頂けると良いと思います。

阿部

 

【参考文献】 心が落ち着き集中力がグングン高まる!子どものためのマインドフルネス                   株式会社創元社   キラ・ウィリー著  大前泰彦訳